どうもshimakoです。丁寧な暮らしとまではいかないけれど、ある程度ものは大事に使いたいと思う今日この頃。物質として手に取る形で存在しているものはいつか壊れるのですが、思い出が詰まっているものはなかなか手放せないですよね。特に歳を重ねてきた今、無駄にものを買いたいとも思わないし、普段よく使うものにはお金をかけたいという贅沢な気持ちもあります。ということで今日は初めての「金継ぎ」体験について書きたいと思います。
ある日、お気に入りのカップから水漏れが発生
実は先日コーヒーを淹れようと思ってお湯を注いだところ、キッチン水びだし事件が起きました。
元々「ヒビ入ってるな〜」と思っていたカップがとうとう水漏れを起こしたようです。


このカップは2020年1月のコロナ日本直撃の直前、友人と2人でスリランカのゴールという街の可愛いカフェ兼インテリア雑貨屋さんで購入したもの。手作り感が可愛くて2つ揃いで購入した思い出の品でした。しかもそのお店はコロナが原因かわかりませんがすでに閉店しており、もう入手は困難と思われます。私にとってはとても大事なカップです。
話は変わりますけど、スリランカはとっても良いのでぜひ行ってみてほしいです。2022年に財政破綻をして治安が気になるところではありますが、私が行った時にはボッタクリもなく、日本人も少なくのんびりしていて、インドよりもスパイスが効きすぎていないカレーはとっても好みでした。
金継ぎとは?金継ぎキットの中身紹介
と、いうことでとうとう手を出してしまいました「金継ぎ」。金継ぎとは日本に伝わる伝統的な技法で、割れたり欠けたりした器を、漆(うるし)を使って修復する技です。割れる前よりも金継ぎを施された器の方が格が上がるとも考えられています。

昔、蒼井優さんが『おせん』というテレビドラマで割れたお皿を金継ぎするという回がありまして、私はそれ以来憧れていました。最近では金継ぎ体験ができる教室もあったりと、以前に比べるととても身近な存在に感じています。
そんな中とうとう手を出しましたshimako。Amazonで金継ぎのスターターセットを購入したのです。

私が購入したものは、約6,000円で金継ぎセットの中でも初心者向けで、価格も安価。安いと言っても、カップの購入金額は1個1,800円くらいで、通常マグカップで6,000円するようなものはあんまり購入しないと思うので、それを思うと値段はまあまあしますよね。でもいいんです。思い出はプライスレス。

中身はこんな感じです。簡単な説明書に加えて
・合成うるし
・薄め液
・耐水ペーパー
・金粉
・銀粉
・毛筆
・面相筆
・竹串
・小皿
・エポキシパテ
・手袋
金継ぎは、①ひび、②割れ、③欠けの3種類でやり方が異なっているようです。今回は①のひびの金継ぎ方法を参考にしていきました。色々直せるのね〜と思うといいものを買った気がします!
実践!ひび割れの金継ぎに挑戦!
まずは、合成うるしを小皿に出して、薄め液を入れてマニキュアくらいの粘度になるまで混ぜる。そして、同量くらいの金粉と銀粉を混ぜる。

袋からそのままトントン出してたら銀粉出しすぎた・・・。いらないスプーンとか割り箸の先とかで少しずつ出したほうが机が汚れませんので、ぜひ参考にしてください。全然液体と同量じゃないのでさらにうるしと薄め液を追加して混ぜ混ぜして、まあ大丈夫な気がします。

ここからは付属の竹串と筆を使ってひびに塗り込んでいきます。それぞれの筆の用途や竹串の使い方などは説明書にはないのですが、ゴールは“水が漏れないこと”。なのでひたすらに埋め込みます。私のカップは飲み口からそこまで1本ビシッとひびが入っているので、両端からカップに圧をかけると割れ目が広がったり狭まったりするのですが、圧をかけない状態で竹串を使って割れ目にうるしを押し込んで修繕してみました。初めは竹串でしっかりうるしを詰める要領で押し込んで、最後に筆で線を整える感じ。

そしてこちらがほぼ完成形。1日乾かしたらさらにうるしで上塗りをして2〜3週間かけて完成するのだそう。作業自体はとても簡単に終了しました。
欠けの金継ぎにも挑戦!
思ったよりも一瞬で終わってしまった!ということで、買ってすぐにかけてしまってそのまま使い続けていたコーヒードリッパーも直してみることに。

スーパーでも売っているKalitaのコーヒードリッパーだと思いますが、5年くらいこの状態で使い続けていました。いつか割れそうだなと思いながら陶器の力を信じ、今日という日まで耐えてくれてありがとう。とうとう君に魂を注入する時がきた!

欠けの補修にはエポキシパテという粘土のようなものを練ってかけ部分に埋め込んでいくそうです。パテを少し削ってネリネリして薄い水色になるまで練ります。粘土遊びのようで楽しい。なんとなくストレスも解消されていくような気がします。

埋め込み完成。若干いびつな感じですが、欠け部分を増強し、これ以上取ってに負担がかからないようにすれば問題ないでしょう。少し置いて乾かして、その後の工程はひびの補修と同じでした。
カップもドリッパーも、このまま2週間ほど棚の上に置いて自然乾燥させます。
完成!初めての金継ぎ
3週間は待ちきれず、2週間。もういいだろうと思い、コーヒーのドリップをしてみました。まずは水を入れてみたところ、漏れはなさそうです。

一見まだ割れていそうな感じに見えますが、しっかりと閉じられているようです。職人さんならもっと素敵に金継ぎしてくれるのでしょうが、自分で施した金継ぎはとても愛着が湧くのでそれでよし◎。何よりこのカップを継続して使うことができて嬉しい!

トリッパーはこんな感じに。むしろこの金の色がおしゃれな感じがしてお気に入り。よくみると横にピシッとひびが入っていたので、そこもしっかりと補修しましたよ。

我が家の金継ぎ姉妹。美味しいコーヒーをありがとう。これ以上お皿もカップも割れてはほしくないですが、割れたらまた金継ぎをして愛でよう。
不器用な方はこういった工作系は手を出しにくいかとも思いますが、金銀という色でまずそれなりの高級感というか品の良さが出るので、不器用さもカバーしやすいと思います。ぜひ金継ぎライフを一緒に楽しみましょう!また金継ぎすることがあったらレポートを書きたいと思います。






